20代前半の仕事
社員人生を20年以上続けてきました。20代前半は専門商社(300人程度)で働いていました。文系人間、かつ大学時代にきちんと就職活動に向き合っていなかったので、社会人としても何も持たないスタートでした。仕事を始めて1週間で辞めたくなったのを覚えています。これは環境変化についていけなかったからで、経験される方も多いのではないのでしょうか。そこを乗り越えると少しずつではありますが、仕事の楽しい面も見えてきました。(基本的に新人に対して周囲は優しかったので。)色々と教えてもらえる会社のこと、社会のこと、専門知識や実務経験などすべてが新鮮で、この分野で頑張っていこうと思わせてくれた会社でした。後に転職をするのですが、今でも大変感謝しております。ときかく会社以外でも専門知識などの自己啓発なども行い、当然ですが必死に仕事をしておりました。昭和的な社風もあり、食当たりや38℃の発熱でも仕事に行く、行かなければならない。という今では全く考えられない価値感を持っていました。(風土はありましたが、会社から強制されていた訳ではなく、20代の自己判断です。)
入社して一年程経ったある日、自分の直属の指導員(40代係長)が会社を辞めることになりました。難関の資格試験に合格して、キャリアアップ転職です。憧れとして非常に羨ましかったのを覚えています。その方はしっかり引継ぎ期間をくださり、転職先企業と入社時期の調整をしてくれていたようです。すべてを吸収できる期間(3ヶ月程)ではありませんでしたが、「大丈夫、心配ない、君がいるから自分はキャリアアップの転職を決められた。」と言ってくださったのを覚えています。そして1年生がキャリア20年近い先輩の業務を引き継ぎ、あとは周囲や自身で調べてやっていくしかない状況でしたが、この状況を私は不安よりも新しいことを覚えられる楽しさが勝っていました。先輩が会社を去った後、書庫にある書類(20年前なので)を片っ端から目を通していったのを覚えています。先輩から引き継いだ点と点が繋がって、線になっていった感覚です。ここからは新しいメンバーを迎えて20代後半に続きます。